2007.03.25

数日前、保坂和志の「草の上の朝食」を読み終えたけど、なぜか余韻が続いていて消えてくれない。とにかく読んでる間中、常に楽しくて面白くて、だからどんどん読み進みたいのに終わりが近づくのが惜しくてページが進むのがもったいなくて、あと70ページほどになったときに、なんだかすごく悲しくなった。これはデビュー作の「プレーンソング」の続編だが「プレーンソング」を読んだときにはこんなことはなかった。保坂さんは、かなり深い信念をもって小説道を突き進んでいる人で、その考え方が面白くて、しかも僕の考え方と妙に相性が良いから、僕は会ったこともないのに「師匠」というくらいに思ってるけど、それでも今まで読んだ小説は僕には少し難しかった。遅読のせいもあるか。とにかく「草の上の朝食」は僕にとってかなり印象的な作品になったが、これはこの作品だけがそういうモノなのか、それとも僕が多少の成長をしたので、こんなふうに感じられたのか、よくわかんないが、とにかくこういう体験を出来たのが嬉しくてしょうがない。なんにせよ、芸術より面白いものは、この世にはじぇったいないね。
当たり前か。

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