2011.5.27

今日は障害者たちの展覧会にコペンまで行って来た。
ラウンドタワーという丸いビルの中に、これはギャラリースペースなのか、本来は違うのか知らないが、結構広いスペースで、何人もの障害者作家の作品展示。オープニングパーティだというので覗いてみたら、ものすごい人で驚いた。作品が次から次へと売れてるようで、これが障害を持つ人への同情や支援という意味なら少し寂しい気がしたが、いや、この作品なら売れても納得。全体に漂うなんとも言えない充実感と言うか、奥深さというか、熱さというか、脇目もふらずに作品に向かう集中力のようなものが、作品の中にみなぎっていて、ある意味どこにもスキがない。どこの展覧会でも感じる「抜いた」感じがない。これはすごいこと。正直、僕が絵を描き続けられなかった理由はそこにある。いや、それはそれなんだけど、そして、「抜く」ことも大事ではあるのだけども、とにかくこんなに密度の濃い展覧会は久しぶりに観た気がして、気分が満杯になってしまった。ああ、すごかった。

コペンは今、あちこち工事しまくってて、正直、観光客なら「別のときに来れば良かった」となるレベルだと思う。しかも、こっちの工事と来たら、かなりのんびりしてて、たぶん日本で同じ工事をするなら何分の一かの期間で済むんじゃないか?それくらい、先が見えないもののような気がする。実際に少し前に来たときに、ほとんどが穴になってた広場は、今日の時点では見た目に何も変わっていなかった。だから、自分ちの近くで工事が始まると、うわぁ、いつまでやるんだろ、と思う。デンマークと日本じゃ、時間の流れ方が違うのだよ。

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