2007.04.04

ロダン展のレセプションに行った。というよりレセプションの時間に行っただけだが。挨拶なんて退屈で聞いてられないからね。ただ友人が司会をしてたんで、その姿だけは確認した。こう言ったら申し訳ないけど、招待客ってかなりお年の方ばっかりがひしめき合っており、いわゆる加齢臭がむお〜と漂ってて挙げ句に仁丹の臭いまでしてきて耐え難く、少し離れた場所に移動してやり過ごした。臭いに敏感だと困ることがある。しかし明日は我が身かな。でも仁丹は食べないな。

ロダンはやっぱりすごい。彫刻だから当たり前かも知れんけど、どの角度から見ても全くスキがない。でもロダン自身が「この作品はこの角度だ」と思うアングルがあるんではないかなどと考えながら観てると、やはり何十点もの作品を一気に観るなんて土台無理な話だと確信する。一点ずつ持って帰って気が向いたら観たりしながら、二ヵ月くらいたったら別の作品と入れ替えて……、そんなことをしてみたいもんだ。とにかく彫刻を観るのは、どうしたって絵画よりは大変で疲れちゃう。実はロダンってクロッキーにかなりいいモノがあるが、今展の素描はイマイチだった。ぐったりしながらサービスのクッキーと紅茶をすすった。

あー、僕、3月31日でロンドンタウン出演を終了した。だからここに何らかの記録を残すべきなんだろうけど思いつかない。何も言葉が出てこない。書くことが何もないはずもないのに不思議だが、きっと僕はこの結果に満足してしまったんでしょう。それがプラスでもマイナスでも書かずにおれないモノがあると思うが、今の僕は±0のようで、それが僕の中では形を成さない。既に過去となったことを思い出してる暇もないしね。僕が全ての予定を終了した頃ロンタンが二ヵ月後に閉店すると発表した。さらに店も過去になろうとしている。しかしそれでも全てのことはあるべき方向に向かっているはずで、未来はいつでも期待すべき楽しみなモノであり続けることに変わりはない。

皆さん、これまで本当にありがとう。皆さんのおかげで僕はまた少し成長することが出来ました。今僕の手元に残ったのは素晴らしい人達との繋がり。社交性に欠ける僕がこれを獲得するには無限の必然を要したはずで、とにかく自分が恵まれていることだけは確信出来る。あ、それと素晴らしい衣装が一着。見た目には分からない労力と気持ちの結晶。経験は過去になったがそれは未来に大きな影響を及ぼすはず。誰の未来も輝いているし、全ては未来のためにある。安っぽい感動物語に浸るのは罪悪だと思っている。芸術、つまり真に人であることの証明は、もっと高い所にある。今をリアルに生きなくてはね。

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