2007.04.07

昨日はベルギー王立美術館展のレセプション。例によってお話がひととおり済むのをひたすら待って、というよりほとんど聞こえてなかったけど、話がひとつ終わるごとにその気配が伝わると、ほとんどの人がとりあえず拍手するのが笑える。僕はそんな気持ちの入らない拍手なんてしないけど。それにしてもものすごい人で海なら芋を洗うとか表現するのだろう。ちょっと招待し過ぎだと思う。かといって自分が来られなくなったら悲しいが。

あまりにも人が多いので、少し人の山が収まってから展示室に入ったが、それでも人を避けながらでないと観えない。子どもの頃から何とも表現しかねる感じで好きだったブリューゲル。僕には父でも息子でもどっちでもいい。とにかく楽しげでシュールなのがいい。ルーベンスの肌も好きだ。ものすごいオッサンが生まれたての赤ん坊みたいなツルツルの肌をしてる。今回は少し落ち着いて観ようとしたので、いつもよりいろんなことに気がついてなかなか面白かった。とにかくやはりこんなところに展示されている作品の作者の感覚って、とてつもなく鋭くて深い。そんな感じ。そこへ至るのに、いったい何が必要なのか、それさえわかんない。でも、わかんなくても面白い。そうなんよ。そうなんよね。

それはそうと絵を観てたら新聞社の人に呼び止められて写真のモデルを頼まれた。モデルというよりエキストラか。わざわざ指定された絵の前まで行ってポーズまでとって、髪が顔にかかってるとか言われて髪をかき上げたりもして、意外に時間もかかって疲れもしたのに今朝の新聞を見たら別の写真が使われてた。なんなんすか。

今日なのか、昨日だったのか知らない。ハニービーが一日だけロンタンでステージを務めることが発表された。早くも予約が殺到している様子があちこちから伝わってくる。ただこの料金システムでは、ちょっとお客さんたち可哀想。みんなが気持ち良く終われるように段取りして欲しかったねえ。とはいえ動き出してしまった。僕らとしてはお客さんたちに「満足」と言ってもらえるようにやるしかないわけで。でも今までのステージは、お客さんにまた来てもらうためにやってたけど、今回だけは、これで最後とわかっているだけに少々意味が違ってくる。どんなもんなのかはその時にならないとわかんないな、きっと。

+++++

前へ
後へ
最新の日記へ

Copyright (C)
2007 Morita Takto.
All rights reserved.